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水城せとなのすすめ

 私はある時急に思い立って水城せとなさんのコミックスを読めるだけ読みました。ほぼ制覇。その中でも個人的なおすすめ作品を4作紹介します。

 

 水城せとなさんといえばドラマ化もした「失恋ショコラティエ」やBLを読む方には「窮鼠はチーズの夢を見る」が有名だと思います。

 

①ヴァイオリニスト

 

  全二巻。タイトル通り音大バイオリン弾きの話です。ビーボーイなのでBL作品。

 周囲には隠して付き合う二人。努力家タイプと天才肌タイプ。努力家は天才肌(未開化)が自分に惚れていることを逆手に天才肌に向けてけっこうひどいことをしたりします。

 そんな中、天才肌の才能を見出す人が現れて…。という感じ。

 若干ネタバレですけど、天才は自分が努力家より優れていると気づいてもなお努力家にひかれてしまう。天才も努力家を認めたくないかったりと複雑です。ラストも好き。こういう複雑な関係を描くのが上手な作者なんですけど。

 正直私のセイヘキには刺さりませんが、それを抜きにしても作品として面白い。

 

②彼女達のエクス・デイ

 

彼女達のエクス・デイ(1)

彼女達のエクス・デイ(1)

 

  全二巻。チャットを通じて出会った高校生3人と教師の合わせて4人は現実にうんざりしていて、こんな世界壊してしまおう、という話になり計画を立てます。その中で仲良くなったり、抱える問題と向き合ったりします。

 思春期~という感じの内容です。刺さらない人には刺さらないけど、刺さる人には刺さると思います。

 私はこの本が大好きで、へこんだ時にはよく読み返します。二巻しかないからすぐ読めますし。そうするとまあそのうち良いこともあるかなと思えます。

 

 それに二巻の最後に収録されている「最後の晩餐」という読み切りが好きです。

 牛が絶滅した世界で、牛の遺伝子を利用した人型の牛が食用として存在しています。あるお金持ちの家の息子と、そこで食用の牛として育てられている人?の話です。

 この世界では人型の牛は家畜同然で、人間と同じ扱いではありません。しかしあることがきっかけで息子は牛(人?)を遊び相手や召使としてそばに置くことにしました。

 なんとなくラストはわかってきましたけどまあ読んでほしいです。

 

 

 ③放課後保健室

放課後保健室 1

放課後保健室 1

 

  全十巻。文庫版全五巻。主人公は両性具有で性自認は男性です。それで少し悩んでいたりします。

 そしてこの学校の一部の生徒は放課後になると秘密の保健室へ行き、そこで眠り、夢の中でバトルをします。誰かが「鍵」を持っていて、鍵を持っている人を倒すと門が開き、このゲームを卒業できます。みんな卒業目指して戦っています。

 夢の中ではみんな現実とは違う姿になっていて、主人公は普段とは違う女子生徒の制服を着て、身体も女性です。

 この作品のおもしろさをネタバレなしで説明するのが難しいんですけど、まあ面白いので読んでください。

 

 

④スリィピングビューティ

スリィピングビューティ (Be×boy comics)

スリィピングビューティ (Be×boy comics)

 

  キンドルにはありませんがebookjapanにあります。

https://ebookjapan.yahoo.co.jp/books/382786/A001685346/

 ビーボーイなのでBL作品です。

 キリスト教系の学校で(宗派は私にはよくわかりません)、表紙の二人はまあ付き合うことになります。

 本番はそれからで、学校の偉い人に同性間の交際がばれてしまい、同性愛はご法度であるため刑を受けることになります。その刑というのが夢で執行され、夢の中で苦しむことになります(タイトル回収)。

 ここからなんとなく想像はつきますが苦しい展開になります。まあ読んでください。

 水城さんのBL作品は同人から持ってきている(キャラ名は変更してある)ものが多いですが、これもそうですね。

 

 

 

 水城せとなさんは昔のBL作品が電子化されておらず絶版だったりしています。少女漫画等に掲載されていたものはほぼ電子で読めますが。

 これも多分有名な「同棲愛」も途中までは電子化されています。後半はない。

 BL作品だと「1999年七の月~上海」も好きです。上海の少年ギャング抗争とその幹部各が敵同士ながらひかれあってしまう話です。今読むと色々と古臭かったり突っ込みたくなるところはありますが、やっぱり面白いです。電子化されていません。してほしい。

 現在「世界で一番、俺が〇〇」を連載されていますが、当たり前ですけど面白いです。

 またBL描いてほしいですね。前にどこかでみかけましたけど、男同士で描きたいものはもうないから描くことはない(BLである必要性がないというようなニュアンス)、とのこと。