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誘蛾灯、最高!(後半ネタバレ)

睡眠忘街(サークル名)さんの「誘蛾灯」という昭和ノスタルジック伝奇ADVが面白かったという話。

 

BLゲームや女性向け界隈の同人ゲームをプレイする人なら一度くらいは聞いたことがあるであろう誘蛾灯というゲームです。

ガチガチBLではないけどかなりBL寄りです。

あらすじ

舞台は昭和初期、特に都会でもなくド田舎でもない町。

学生である主人公の夜燈(よとう)は自身含めた3人の仲良しグループでつるんでいた。

①夜燈(よとう)

主人公。男。特に取柄もなく平凡。燐や姫蝶からはウジウジすな的なことをよく言われる。夜燈と燐とは幼馴染であり、二人がいないと学校でボッチになりがち。容姿と頭の良い二人と比べて取柄のない自分に劣等感抱きがち。初めて会った時から燐のことが好き。

②燐(りん)

大財閥の一人娘。美人。気が強く常に堂々としている。でも大財閥の娘という肩書のせいで遠巻きにされがち。女だから?夜燈や姫蝶とクラスが違うがいつも遊びにやってくる。

③姫蝶(きちょう)

美人。男。頭の回転が早く何事もそつなくこなすが、夜燈の前ではボタンをしめてもらったりご飯を持ってきてもらったりと甘えたい放題している。(!?)夜燈の隣に一人で住んでる。(父は海外、母と妹は死)夜燈と二人の時はくだけた喋り方だがよそゆきの時は常に敬語。燐の前でも敬語。猫を飼っていて名前は「おれの敬愛するものからとって『あかり』」。(!??!!!)

 

上記の3人で仲良くしていたが、ある放課後に夜燈は燐と姫蝶がキスをしているところを目撃してしまい、3人の関係は崩れていく。

姫蝶はどう考えても夜燈のことが好きなんだけど、なぜか夜燈は「自分と姫蝶は2人とも燐のことが好きで、そういう関係をずっと続けてきた」と思っている。2人のキスを目撃し夜燈は「2人はきっと付き合っていて邪魔者の自分は1人になるんだ」と苦悩する。

プレイヤーからすると姫蝶はどう見ても夜燈のことがお気に入りなのでどうしてそういう思考になるのかわからないが、夜燈がウジウジ考えて悩む性格なのだということはここでよくわかる。

色々謎があるんだけど、進めていくごとにするすると解けていくのが楽しい!

 

体験版でエンド1つ読めるという噂なのでやってほしい!!!!

www.vector.co.jp

なおサークルが解散しダウンロード版も存在しないので、唯一プレイできるパッケージ版は高騰している。一時期は一万円超えていたような気もする?

 

以下ネタバレ感想

 

 

 

 

 

 

 

 

最高にオモシレ~~~~~

和風伝奇というか民俗学調で、主人公に些細なことで救われたこときっかけに大執着する男がいる話、大好き!

姫蝶はホンマに夜燈以外いらないというの潔すぎる。それなのに夜燈が好きな燐のことも守ろうという発想にはならないのが筋金入りの夜燈しかみえていない・いらないじゃん。

姫蝶、鰻ルートで「あんな女しんでよかったんですよ!」はひどすぎて笑う。あんなの大したことじゃないって夜燈を慰める意図もあったんだろうけど、夜燈にダメージ与えるだけでは? でも燐さえいなければ夜燈と2人でいられるし夜燈はなんか燐にときめいてるし邪魔だなって思ってたのも本心だよね。

姫蝶が燐に対してひどすぎシーン多いが、鰻の「嫌いなら何年も一緒にいたりしない」もまた本心なんだろうし、あれで燐が救われたならまあよかったのかなと思う。ていうか燐は兄だってこと知ってたんだね…。兄だと知りながらキスしたんか?

この兄妹の件、「姫蝶に妹いるって言ってたけど燐は同い年なはずだし合わないよな」っていう思い込みをうまく利用していてうめぇ~って思った。

時計もどういうことなのかと思ってたら「もう1個買いに行った」って姫蝶がアッサリいうのびびった。今までさんざんいかにレアかを言っていたのにそんなんアリかい!?て思ったが、姫蝶がそれほど夜燈のことを気にかけているんだよエピソードでもあるのでうめぇ~って思った。

他の人の感想みていたら「浅慮2で殺される夜燈にいやだいやだって言ってる姫蝶と、うるさいなって思ってる死にかけの夜燈があの2人の関係表してる」的なものがあり、浅慮2見に行ったら萌えた。すました姫蝶が取り乱してるの気分が良い~~~!けど、ここって姫蝶はずっと神社張ってたのか!?

姫蝶としては夜燈といられるのが幸せみたいだし、偽りの真実エンドで夜燈が「一緒に逃げよう」と言ってくれたのはかなりの救いだったのでは。しかし夜燈自首エンドと比べると刑務所にも会いに行くよヤックルに乗って感が少なく、これが2人の相手への熱量の差か…て感じ。

それを思うと関係者全員死エンド(ノーマル誘蛾灯)は姫蝶の理想のかたちだよな~と思う。ボタンとめてとか朝起きれないよとか手袋はずしてとか夜燈にしょうもないお願いしてくるわりに、隠ぺい工作はうまい姫蝶、何?

 

朽葉さんルートはマジで「盗られ系」だ…と思って姫蝶に同情した。でも朽葉さんと夜燈の関係も萌えた。朽葉さんは夜燈のこと好き嫌いが紙一重すぎるでしょ。エンド両極端じゃん。罪なすりつけかセックスって何? ていうか首にキスしてる匂わせ強烈でびっくりした。まさかセックスしてるとは思わなかったでしょ。姫蝶にひたすら同情…。でも萌える。朽葉さんが夜燈になんやかんや惹かれてる理由が「無垢でまっすぐだったから」なの姫蝶と同じだし出会うタイミングによっては朽葉さんも姫蝶みたいに執着なってたかもしれないよね…(それが幸福エンドなのかもしれんが)。

揚羽さんは集落追い出された娘の子孫なのだろうか? というか、朽葉母を殺した犯人は揚羽さんって年齢合わないと思うんだけど、キツネのことを指してたのかな?いまいち理解できていない。

そして揚羽さんが樹場に永久~を贈っていたの、この2人の関係わかるようでいまいちわからない。わかるけど。樹場はずっとこの作品の良心って感じだった…。

鰻ルートで燐と樹場が組んでるのも良かった。姫蝶や夜燈と絡むとストーリー上ぎすぎすするから樹場と絡むことで燐の良い所出て良かった。燐は3人の関係壊すきっかけって感じで印象悪い人多かっただろうから、鰻で燐の良いところがたくさん見られたの嬉しかった。

猫と狐が意外とメインなの驚き。